《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
ほほ笑みながらそう言って
先に靴を脱ぎ、珪を
待っている直杜……。




(まいったな。

紗耶の話どおり、マジで
優しくて面倒見のいい
兄さんだぜ――)




ここまでの好意をむげに
断っては、逆に印象を
悪くして紗耶にも迷惑を
かけるのではないかと思えた。




珪は観念して、覚悟を決める。




『それじゃあ、お邪魔します』
と挨拶して、家にあがった。




直杜は満足そうに頷くと
珪をリビングに案内し、
ソファをすすめてくれる。



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