《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
すると直杜は心底安心した
ようにホッと肩を落として、




「そうか。
それならいいんだけど。

ゴメンね、いきなり
変なこと聞いて」




「いえ、別に」




そうは答えつつも、自分は
まだ不審げな顔をして
いたのかもしれない。




直杜は少しの間珪の目を
ジッと見て、その後再び、
ゆっくりと話し出した。




「紗耶から聞いてるかも
しれないけど……うち、
母子家庭なんだ。

そのせいで、やっぱり
子供の頃は色々からかわれ
たりしてね」



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