《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
(なるほど、そういう
ことか……)




珪は納得し、かすかに頷いた。




直杜もそれで珪が家庭の
ことを知っていると察し、
話を続ける。




「だけど僕達は4つ違い
だから、小学校以降は
一緒の学校に通うことは
できなかったからね。

つい今でも、心配に
なっちゃって――」




「そうですか――」




本当に妹思いの優しい
兄さんなんだな、と珪は
改めて思った。




そしてしばらく考えた後、
思ったままを答えることにする。



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