《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「そんな心配いらないですよ。

紗耶は……オレにとっては
すごく話しやすい、いい
友人です。

それに今どき母子家庭
なんて、そんなに珍しくないし」




子供の時ならいざ知らず、
高校生にもなってそんな
ことで差別する生徒なんて
そういないはずだ。



珪はそう信じたいと思った。





珪の言葉を聞いた直杜は、
『そうだね』とつぶやき
ながらほほ笑む。




けれどその笑顔は、まだ
どこか不安そうで、



_
< 240 / 448 >

この作品をシェア

pagetop