《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
結局さんざん迷ったあげく、




「血は繋がってなくても
――家族であることに、
変わりはないじゃないですか」




ドラマで聞くような綺麗事
だと思いながらも、そんな
ありきたりなセリフしか
出なかった。




直杜は曖昧な顔でフフッと
笑って、




「そうだね。

家族だよ。

家族でいると――約束を
した、相手だからね」




「………………」




その直杜の言い方が、少し
胸に引っかかった。



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