《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
だからこんな曖昧な答え
しか返せないけど、それ
でもあたしは、珪に話す
だけでフッと心が軽くなる
のを感じていた。




珪がこうしてそばにいて
くれるだけで、あたしの
心はもうだいぶ救われてた。




どうして珪の存在にこんな
力があるのか……自分でも
不思議だけど。




でも当然、珪の方はこんな
説明じゃ納得できるわけも
なく、露骨に顔をしかめて、




「なんだよそれ。

そんなんじゃわかんねーだろ。

ちゃんと話せって」



_
< 255 / 448 >

この作品をシェア

pagetop