《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
『離れたくない。

もっと、そばにいてほしい』




「ホントにゴメンね。

わざわざこんな所まで
来させちゃって」




『一緒にいたい。

珪と、一緒にいたい――…』








あぁ、あたしはなんて
愚かなんだろう。




あたしのせいで、珪と
お兄ちゃんは遭遇してしまった。




あたしの中の何かを
つき動かす珪。




それによってあたしが
変わることを、許しては
くれないお兄ちゃん。




だからあたしは、一度は
“もう珪と会わない”と
決めたはずなのに。



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