《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
戻るなりすぐ珪のことを
問い詰められるかもと
思ってたから、予想外の
反応だった。




だけど……何もなかった
ような顔をしてることは、
やっぱりできない。




ここで何も言わなければ、
絶対にその方が不自然だ。




「お兄ちゃん。あの……」




恐る恐る声をかけると、
読書を再開しかけてた
お兄ちゃんは再び顔を上げて、




「ん? 何?」




「うん、あの……あたしの
友達、相手してくれたんでしょ。

ありがと」




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