《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
お兄ちゃんは、『あぁ』と
思い出したように呟いて
軽くほほ笑む。
「別に、お茶を出しただけだよ。
結局また出て行っちゃった
けど、その分ならちゃんと
会えたみたいだな」
「ウン、バイト先で」
「そうか。ならよかった」
そう言うとお兄ちゃんは
視線を下に戻して、また
本を読み始めた。
もうそれ以上、このことに
ついて話をするつもりはない。
――まるでそうアピール
するかのように。
(お兄ちゃん……?)
_
思い出したように呟いて
軽くほほ笑む。
「別に、お茶を出しただけだよ。
結局また出て行っちゃった
けど、その分ならちゃんと
会えたみたいだな」
「ウン、バイト先で」
「そうか。ならよかった」
そう言うとお兄ちゃんは
視線を下に戻して、また
本を読み始めた。
もうそれ以上、このことに
ついて話をするつもりはない。
――まるでそうアピール
するかのように。
(お兄ちゃん……?)
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