《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「な、何よ。そんなに
驚いた顔しなくても――…」




あたしが少し戸惑いながら
言うと、珪はハッとした
ように何度か目をパチパチして、




「あ……わりぃ。

いきなりンなこと言う
から、つい」




その声はやや不鮮明だった
けど、すぐに珪はいつもの
笑顔に戻り、




「お前と一緒にすんなよな。

不可抗力のオレより、
計画的なお前の方が
ずっと不良だろ!」




皮肉たっぷりの口調でそう
言って、バンッと乱暴に
あたしの背中を叩いた。




「いった――!

何すんのよ!?」



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