《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
(わかってる。
だけど珪――お願い
だから、その先はもう
聞かないで)
あたしは心の中でそう
となえて、珪の瞳を正面
から見つめた。
そして――珪の言葉の
続きを奪うように、彼の
唇に自分の唇を重ねる。
「っ…………!?」
珪が体を強張らせて息を
のむのが、唇から伝わってきた。
唇を重ねるだけの長い
キスの後、あたしはそっと
唇を離し、
「あなたの記憶の中で、
あたしが幸せそうに輝いて
たんだったら。
お願い、珪。
そのあたしを、忘れないで。
そのあたしだけを、
覚えてて――…」
_
だけど珪――お願い
だから、その先はもう
聞かないで)
あたしは心の中でそう
となえて、珪の瞳を正面
から見つめた。
そして――珪の言葉の
続きを奪うように、彼の
唇に自分の唇を重ねる。
「っ…………!?」
珪が体を強張らせて息を
のむのが、唇から伝わってきた。
唇を重ねるだけの長い
キスの後、あたしはそっと
唇を離し、
「あなたの記憶の中で、
あたしが幸せそうに輝いて
たんだったら。
お願い、珪。
そのあたしを、忘れないで。
そのあたしだけを、
覚えてて――…」
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