《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
だけどそれでもやめられない。




抵抗を続けること。




それがあたしの、たった
ひとつの心のよりどころを――…


家族の居場所を、
守ることなんだから。





「お願い……やめてっ!

お兄ちゃん――!!」




涙で顔をグシャグシャに
しながら叫んで、両手で
一生懸命お兄ちゃんを
引きはがそうとする。




だけどお兄ちゃんの手は
みじんも緩むことなく
あたしの胸をまさぐり、
テーブルに押し付けられた
体にお兄ちゃんの体が
のしかかってきた。



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