《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
そんなことをしなくても、
あたしはどこにも行ったり
しないのに。




あたしには血なんて
どうでもいい。




血が繋がっていようが
いなかろうが、萩森直杜は
まぎれもなく、あたしの
大切なお兄ちゃんだ。




感謝してもしきれない
くらい、あたしを守って
支えてきてくれた大好きな
お兄ちゃんだ。





――いつまでも妹でいた
かったのは、あたしの方
だったのに――…。





「もうやめて、お兄ちゃん……。

こんなことなんの意味もない。

こんなことで、あたし達は
本当にわかり合ったり
なんかできないんだよ……!」



_
< 327 / 448 >

この作品をシェア

pagetop