《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
贖罪
***
あの日以来、珪には会ってない。
石になったように立ち
尽くす珪に、お兄ちゃんは
冷たく言い放った。
『キミに何がわかる?
そして、何ができるって
言うんだ?』
それを聞いた時、珪は
ピクッと体を震わせ――。
そして、何も言わず逃げる
ように、部屋を飛び出して
行った。
珪の想い出の中のあたしは
完全に壊れて、消えて
しまったんだと。
あたしはそう思っていた。
_
あの日以来、珪には会ってない。
石になったように立ち
尽くす珪に、お兄ちゃんは
冷たく言い放った。
『キミに何がわかる?
そして、何ができるって
言うんだ?』
それを聞いた時、珪は
ピクッと体を震わせ――。
そして、何も言わず逃げる
ように、部屋を飛び出して
行った。
珪の想い出の中のあたしは
完全に壊れて、消えて
しまったんだと。
あたしはそう思っていた。
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