《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
そんな感じで数日が過ぎた頃。




その日家に帰ると、玄関に
見覚えのある靴が一足
置かれてた。




(……あぁ、今日は
家庭教師の日か……)




宮原さんの近所の工事は
まだ終わらないらしく、
相変わらずこの家で授業を
続けてる。




だけどあたし自身は、特に
彼女とは顔を合わせる
こともなかった。




最後に彼女に会ったのは……

そう、たしか彼女が
お兄ちゃんのいない日に、
あたしに『直杜さんに恋人
はいるのか?』って聞きに
来たことがあった。


あの日が最後だ。



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