《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
宮原さんが、ようやく
静かに息を吸って
問いかけてきた。




「――直杜さんの恋人って
……紗耶さん、なんですか?」




「―――――!?」




自分の耳を疑う。




今、なんて?




だって彼女は、何も
知らないはずじゃ――!?




「ねぇ、教えて下さいよ。

こないだあたしが聞いた
時は、『知らない』なんて
言ってたけど。

ホントは紗耶さんが――
そう、なんですよね?」




宮原さんの瞳がキラリと
暗く光った気がした。



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