《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
それなのに、どうして……
どうして、こんなことを言うの!?




「何が違うわ、よ!

だってそうなんでしょ?

ずっとずっと、直杜さんに
抱いてもらってたんでしょ!?

汚らわしい……最低よ!!」




宮原さんは忌ま忌ましげに
吐き捨てて、近くの壁を
バンッと平手で叩いた。




突然の豹変に、あたしは
思わずビクッと身をすくめる。




宮原さんの顔から笑みは
消え、今は激しい怒りの
感情があらわになってた。




怒り、嫉妬――そんな黒い
感情が、彼女の内心を
うごめいてるのがわかる。



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