《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
生まれて初めて感じる死の
恐怖が、歯の根を噛み
合わなくさせる。




『やめて』と叫びたいのに
もうそれすらもムリだった。




「紗耶さん……安心して下さい。

直杜さんは、あたしが
ちゃぁんとそばにいて
支えますから。


大丈夫……全部すぐ終わります。

直杜さんがゆっくり
眠ってる間に、ぜーんぶ――」




「イヤ………やめてっ……!!!」






そこから先は、まるで
スローモーションみたいだった。



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