《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「何言ってるの!
よかった……意識が
戻って、本当に……!」
すでに涙でグチャグチャの
ハンカチを再び目に当て、
ママは嗚咽を堪えてる。
「母さんまでそんなに
泣いてたのかい?
イヤだな、みんなして……」
「当たり前でしょう。
息子を心配しない親が
どこにいるの!」
ママの即答にお兄ちゃんは
何も答えなかった。
でもその顔は、満たされた
ようにほほ笑んでる。
あたしにはそう見えた。
しばらくママを見つめてた
お兄ちゃんの視線が、
今度はその隣に立つ珪を見る。
_
よかった……意識が
戻って、本当に……!」
すでに涙でグチャグチャの
ハンカチを再び目に当て、
ママは嗚咽を堪えてる。
「母さんまでそんなに
泣いてたのかい?
イヤだな、みんなして……」
「当たり前でしょう。
息子を心配しない親が
どこにいるの!」
ママの即答にお兄ちゃんは
何も答えなかった。
でもその顔は、満たされた
ようにほほ笑んでる。
あたしにはそう見えた。
しばらくママを見つめてた
お兄ちゃんの視線が、
今度はその隣に立つ珪を見る。
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