《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
なぜかママも全く止めよう
とはせず、あたしはあっと
いう間に暗くなった外に
舞い戻る。




わけがわからないまま
連れて行かれたのは、
あの川原だった。




「ちょっと……こんな所に
来てどうしようって言うのよ?」




ここに来るのもどれくらい
ぶりだろう。




あたしもバイトを辞めた
から通ることもなくなり、
すっかり足が遠退いてた。




……なんて、本当は違う。




本当は――あたしはこの
場所を避けてた。




ここにもお兄ちゃんとの
思い出がたくさんあるし、
あたしにとっては深い
意味を持つ場所になってたから。



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