《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「かまわない。

親にもなんて言われるか
わかんねーけど、絶対
説得してみせるから」




「かまわない、じゃない
でしょ……。

進学とか、就職とか……」




珪は受験生だったはず。




この時期ならもう卒業後の
新しい道だって決まってる
かもしれないのに……。




だけど珪は、心配そうに
見つめるあたしにもう一度
『かまわない』と首を横に
振って。




「お前のためだけじゃない。

オレがそうしたいから来るんだ。

オレが――紗耶と一緒に
いたいから」




「珪―――…」



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