《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
視線が絡み合った。




珪が隣にいてくれる人生は
どんなものになるんだろう。




そんなふうに考えると、
静かな高なりに胸が震える
のに気づく。




珪は瞳により一層の
真剣さを宿して、あたしに
こう尋ねてきた。




「紗耶は、どうだ?

お前はオレと一緒にいたい
って、思ってくれるか……?」




……珪と、一緒に。




心の内の想いを確かめてみる。




寂しいからだけじゃない。



お兄ちゃんの代わりなんか
でもない。




そうだ……あたしは――……。



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