《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「え…………?」




突然の穏やかでない言葉に
胸が波立った。




「どういうこと……?」




恐る恐る説明を求める
けど、珪はそれには答えて
くれず、




「きっとそのうち、わかる
時が来る。

だからその時に、もう一度
考えてくれ。


そしてそれでも、やっぱり
オレと一緒にいたいと
思ってくれるんだったら――…」




珪はそこで言葉を切り、
土手の上に目線を移した。




そこには桜の木がある。




春になれば、ここは桜の
並木道になるんだ。



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