《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
なんて言葉を返していいか
わからず黙り込んでると、
ママが真っすぐにあたしを
見て続けた。




「あたしね……聞いたのよ。

あなたと直杜が――ずっと
悩んでたこと。

珪クンから」




「え――――!?」




あまりの驚きに、思わず
マグカップと落としそうになる。




(それって、もしかして――!?)




……あたしとお兄ちゃんの
秘密の関係を、聞いたって
こと――!?




「ど、どうして……!?」




「珪クンを責めないでね。

あの子は、残された全員の
ことを考えた上で話して
くれたの」



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