《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
知らないところで繋がって
いるその二人は、あたしに
とってどんな存在なのか――…?





「―――わからない。

今は、まだ」




あたしは張り詰めた声で
そう答えた。




「そう……そうよね。

だけど紗耶。

その答えは――これから
ゆっくり、あなた自身で
見つけてちょうだい」




ママがもう一度あたしの
手を強く握りしめて言う。




だからあたしも、ギュッと
拳を握りしめて頷いた。




「ウン――大丈夫だよ、
ママ――…」




あたしはもう逃げないから。




お兄ちゃんとの時みたいに
前に進むことを恐れたりしない。



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