《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
さざ波のように静かに
広がる驚き。




それじゃあお兄ちゃんは、
全部わかったうえで珪に
言ってたんだ。




『“妹”を、頼む』って。




その言葉の重さを、
あたしも今やっと知った。




「ねぇ、本当にこの町に住むの?

あなたの家族は――…」




その言葉を最後まで
聞かず、珪は話し出す。




「オフクロは最初は
激怒したけどな。

だけどオレの気持ちが真剣
だってわかって、今では
一応認めてくれてるよ。

答えを見つけるまで、
精一杯頑張れってさ」



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