《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
次の瞬間、あたし達は
折れそうなくらいお互いの
体を強く抱いて、激しく
口づけを交わした。




「オレだってそうだよ。

妹だからじゃない。

紗耶が紗耶だから……

壊れそうな心で必死に
生きてるお前だから、
守ってやりたいんだ」




「珪――――!」




あたし達の関係は、
許されるんだろうか?




あたし達が互いを愛し
求めることは、禁忌
なんだろうか?




――そんなことは誰にも――


あたし達にだって、わからない。




だけど、この想いは。




あたしの中に宿る炎は、
決して偽りなんかじゃない。



_
< 442 / 448 >

この作品をシェア

pagetop