《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
だけど生理的に生まれる
ものだけは、どうしようもない。




「ホラ……わかるかい紗耶。

僕が――ここにいるのが」




「……………!」




「熱いな、紗耶。

すごく、熱い……」




あぁ、あとどのくらいで
この時間は終わるんだろう。




終わりは来る。




ママが帰る時間には、
あたし達はまた普通の
兄妹に戻るから。




あたしは体を駆け抜ける
快感に身を任せながら、
その時が来るのを
待つだけだった。





       ***



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