《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
「そーね。

ただの散歩よ。暇つぶしの」




そっけなく答えて、
あたしは珪の隣に座った。




「ふーん。

家もこの近所なのか?」




「まあそれなりに。

狭い町だもん。

そういえば、珪はどこに
泊まってんの?」




そもそもこの町に泊まる
所なんてあったっけ、と
思って聞いたら、珪が
答えたのは隣の市にある
ホテルだった。




「じゃあなに、わざわざ
電車に乗ってここまで
来てるわけ?」



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