《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
素っ頓狂な声をあげる
あたしに珪は頷いて、




「オレは田舎の風景を描き
たいけど、この町には宿が
ないんだから仕方ないだろ」




まあそれもそっか。




にしても、そこまでして
こだわる風景かなホントに。




「そんなにこの川原が
気に入ったの?」




すると珪はとたんに明るい
表情になり、キラキラと
瞳を輝かせて、




「気に入ったよ!

なんかこう……なんの
変哲もないけど、地域に
溶け込んだ自然な感じ
なのがいい!」



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