《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜

｢…………え？｣




あまりに突然で、珪は
即座に理解できなかったよう。




だからあたしはもう一度、




｢紗耶ってゆーの。

萩森　紗耶。高２よ｣




｢あ、あぁ――…｣




ようやく自己紹介されたん
だとわかって、珪の顔に
ゆっくりと笑みが広がってく。




｢紗耶、か。いい名前だな｣




抜けるような笑顔でそんな
ことを言われると、何だか
気恥ずかしいけど。



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