《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
お兄ちゃんは一拍おいて
から、『ふーん、そっか』
とつぶやいて目をそらした。




あたしもコップを流しに、
ペットボトルを冷蔵庫に
しまうのに再び動き出す。




と、お兄ちゃんがふと
思い出したようにママを呼んだ。




「ああそうだ、忘れてた。

母さん。

実は生徒で、家の前で
工事が始まってろくに
授業にならない子がいるんだ。

その子が、うちで授業
できないかって言うん
だけど……」



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