《完》螺旋 ―*RASEN*― 〜禁断の迷路〜
あたしも隣で、黙って
それを眺めた。




……ここでのもうひとつの
楽しみが、この珪の絵。





珪が描くのは水彩画だった。




デッサンが終わり、今は
絵の具で川の部分の色を
つけてる。




珪の腕前は、はっきり
言って上手ってほどじゃない。




だけど色が重なってくる
ごとに、あたしはこの絵を
好きだと思うようになってた。




どこがどう、ってうまく
説明はできない。



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