レモン白書~チャラ男との命がけの恋~


 「バカ!! 」

わたしの叫び声が病室に響く。


 「檸檬っ。 なんで おまぇっ」


 「そんなのどうでもいいでしょう!! 許さないからね!! こんな大切な事秘密にするなんて!!」

ベットにしがみつき早瀬君を睨みつける。


 「バカ、泣くな。」


早瀬君の手が頬に伸びてわたしの涙を拭いとってくれる。


その手は温かくて生きてるんだって実感する。



 「こんなのズルイよ~。何も言えなくなるじゃない……」


 「檸檬、泣くな…… 俺が泣かしてるみたいじゃん。」

早瀬君が慌ててわたしをなぐさめる。


 「だって~ 早瀬君が悪いんだからねっ。」


 「意味分かんないし…… でもなんか嬉しい。」


早瀬君がわたしを抱き寄せた。



 「ぅわ。/// みんな見てるよっ」


 「見たいやつには見せつけてやろうぜ!!」


 「もう。///」

とびっきりの笑顔に包まれて早瀬君の顔が近づいてくる。


 「っちょっちょっと待って!! 」


 「なんだよ。」

おあずけくらった彼がへそを曲げる。


わたしは、カーテンを閉めながら飴を口に放り込んだ。


甘酸っぱさが口いっぱいに広がっていく。


 「大好きだよ。」

わたしから初めてkissをした。

 
 「これ、この味……」


 「 偶然見つけたんだ。」


ふたりのkissはレモンの味がした。


それは約束のように……







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