レモン白書~チャラ男との命がけの恋~
「幾、早く~。」
「檸檬、ちょっと待てよ。」
思い出の海辺を追いかけっこする。
キラキラと海は輝いて、空は青かった。
わたし達は一日一日を大切に生きた。
一緒にいられる時間はずっと一緒にいた。
叶うなら叶えたい。
そんな約束を泣きながらいっぱいした。
彼に残された時間が少しづつなくなっていく。
手のひらから砂がこぼれるみたいに幾の命がこぼれて行く。
ふたりで寄り添って生きて行きたいだけなんだ。
他には何もいらない。
だから神様幾に命をください。