レモン白書~チャラ男との命がけの恋~
パパが泣いた顔、初めて見たかもしれない。
幾、どうしてわたし達の恋はこんなにまわりを傷つけるんだろうね。
泣きながらパパが、はじめてわたしを叩こうとしたの。
大きいパパの手が振り上がった時は怖くて目を閉じた。
でも、その手は直前で止まった。
そして大きい腕でわたしを抱きしめた。
幾、親ってすごいね。
こんなにも愛されてる。
わたしも親になろうとしてる。
「明日病院でちゃんと診てもらおう。」
「うん。」
「檸檬は産みたいんだな。」
パパの言葉に無言で頷いた。