レモン白書~チャラ男との命がけの恋~
「仙崎さん、幾の居場所がわかったんだ。」
「エッ。」
「ドナーが見つかったんだよ……手術する事になったんだ。」
「それって。」
「幾、助かるんだよ。」
「本当に??」
「あぁ…リスクの大きい手術だけどきっと幾なら乗り越えるさ。」
「うん。」
何が何だか分からない感情がこみ上げてくる。
嬉しいだけじゃ足りなくて……。
でも、不安もあって。
ごっちゃごちゃの感情。
嬉しいを通り越して……
それでもこの感情をうまく表現する言葉が見つからない。
「嬉しすぎて、変になりそう。」
泣きだしたわたしの頭をポンポンって叩いて田代君がうぶやいた。
「会いに行こう。」
幾に会える。
幾に……
ずっと会いたかったんだ。
ずっとずっと……
会いたいよ。
会いたいよ。
幾……