レモン白書~チャラ男との命がけの恋~
病室のドアに手をかけたけど、開ける勇気が持てない。
幾と会えなかった時間で確実に変わった現実。
お腹はすっかり目立って顔もパンパンに太った。
こんな姿見たら……。
余計に不安が募る。
幾は知らない。
わたしが妊娠した事もわたしが出産を決めた事も。
幾、あなたは何て言うかな?
喜んでくれる?
それとも……
麗がそっとわたしの手をドアノブから離した。
そして、わたしの肩に両手を置くと一歩わたしを後ろへ引き寄せた。