レモン白書~チャラ男との命がけの恋~
「そいつに触るな。 俺の女だ!!」
身を引き裂かれそうなほどの早瀬君の叫び声が響き渡る。
申し訳なさそうに靴を取る生徒もいたら、面白がってる生徒もいる。
「お前ら見せもんじゃねぇぞ!! そんなに見たけりゃ金払えよ!!」
完全に冷静さを失ってる。
「早瀬君。」
わたしは、田代君の手を振り払って早瀬君の元に駆け寄った。
「それが、仙崎さんの答えなんだね。」
「田代君……。」
「幾じゃ君を幸せに出来ないよ。 なぁ幾。俺の言ってる意味わかるよな。」
「ふざけんな。 お前に関係ないだろう!! 」
早瀬君の呼吸が乱れて荒々しくなっていく。
「関係あんだよ。」
田代君の目はしっかりとわたしを見ている。