レモン白書~チャラ男との命がけの恋~

帰ったら、合格のお祝いらしきものの支度がしてあった。


 「俺、何も連絡してませんよね。」


 「幾君が知らせてくれたの……」

母は申し訳なさそうに作り笑いをする。



 「そうなんですか。」




あの日から変わってしまった。



「俺が病気で死ねばいいんですね…… 幾ではなく。」

そう言ったあの瞬間から……



家の中に漂う空気は最悪なものになった。






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