君のハートにラブズッキュン!
 




「津田くんオムライス先に買ってきて良いよ!あたしそれまでに決めとくから!」

「や、俺食券まだ買ってねーし」




……ちょっと待ってください。

津田くんはさっき雛と孝太くんと一緒に食券を買いに行ったはず。

なのに食券買ってないってどういうこと?


もしかしてさ、まさかのあれ?




「ずっとここにいた?」

「え、うん」

「最初からずっと?」




"うん"と案の定クールに頷く津田くんを見て、息を呑むあたし。


待ってよ嘘でしょ!

あんなの歌いながら小さい子供のように指差してたあたしをずっと見てたわけ!?

何であたし気付かなかったんだ……


てか!その前に津田くんのオムライス!




「津田くん!食券買ってきていいよ!早く!売り切れちゃう!」

「あーうん、それね」




"売り切れたよもう"そんな言葉さえもクールに言う津田くん。

ササッと駆け足で食券の近くまで行って、オムライスのボタンを探す。

見つけた先には売り切れ、の赤い文字。


津田くんとオムライスがやられた!




 
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