君のハートにラブズッキュン!
「津田くーん!帰ろ!」
下校のチャイムが鳴り、クラスメイトが教室からどんどん出て行く。
その中であたしが呼べば、またみんな振り向く。
そしてお決まりの津田くんの嫌な顔。
「だから、んなでっかい声出さなくても聞こえるから」
「あ、ごめん!」
嫌そうな顔しながらも、"行くぞ"なんてリードしてくれる津田くん。
何気無く歩幅合わせてくれるところもあるだなんて、みんな知らないだろうなあ。
「あっ!クリスマス!」
「え?」
突然クリスマスだなんて言い出したあたしを見て首を傾げる津田くん。
まちがった!!!
ただ思い出しただけなのに口にしちゃった!
"何でもない何でもない!"って誤魔化すあたしに"ふーん?"なんて鼻で返してくる。
「クリスマス、ねえ。……どうする?」
靴箱から靴を出しながら"どこ行きたい?"なんてクールに聞いてくる。
どこ行きたい?
え?え?え?
まって遊ぶ前提!!!
「え?!一緒に過ごせるの?」
「あ、別に嫌ならいいけど。」
「やじゃないやじゃないやじゃない!」
"やったー!"なんて津田くんの腕に抱きつけば、手から落ちる靴。
それを拾いながら"離れて"と言う津田くんの言うことを聞いて、サッと離れるあたし。
やったーーー!
津田くんとクリスマス!