逢いたい ~君ト私ノ切ナイ遠距離恋愛~
プロローグ
ばいばい
「ニーナ、俺東京行くことにした」
それは高校1年のクリスマス直前、
2個上の、つまり高3の先輩からの衝撃だった
先輩はずっと卒業後は地元を離れ東京の大学に進むことを考えていたらしい
「……別れるの?」
弱弱しくも私は翠先輩の裾をつかむ
言うことをきかない涙腺はどんどん破壊されていく。
そんなこと、決して大好きな
先輩には知られたくなかった
私はずっとうつむきっぱなしだった
「・・・離れるときつらいのはニーナだし」
先輩はそう呟いて私の手をそっと離した
優しい声で遠まわしな言葉
分かってる、別れようって言ってるんだよね・・・