鏡の中の僕に、花束を・・・
「なぁ?」
仕事場に入るなり、社長が聞いてきた。
「なんですか?」
「さっき俺がいない間に、何かあったのか?」
ドキリとした。もしかしたら見られたかもしれない、そう思うと冷静ではいられなかった。
「ん?やっぱり何かあったのか?」
自ら告白したようなものだ。なんとか誤魔化さなければダメだ。せっかく得た信頼を失ってしまう。
「いや、何もないですよ。」
「何もないって・・・。今のお前の態度はそうじゃなかったろう?」
言い訳出来ない。それでも言い訳しなければならない。
「そうですね・・・。」
「ほら、やっぱり何かあったんじゃないか!」
「でも、こんな事言っていいんだか・・・。」
覚悟を決めた。彼女との事を正直に言おう。こんな短い時間で、うまい嘘を思いつくなんて無理だ。
「話せ。いいから話せ。」
「わかりました。」
汗が滲む。
「実は・・・。」
仕事場の硝子に、僕の顔が映っていた。なんて顔をしているのだろう。
「あっ!」
そうだ。これだ。
「いったいどうした?急に大声あげて?」
「あ、いや、何でもないです・・・。」
「じゃ、話を続けてくれ。」
「わかりました。」
一気に気持ちが楽になった。
「あの社長・・・。心霊の類いって信じる方ですか?」
「なんだよ、藪から棒に。」
「いいから。どうなんですか?」
顔は苦手だと言っている。うまくいけば話さなくてすむかも知れない。
「そりゃ、好きじゃないけどな。何かあったってのは、その類いの話なのか?」
「そうです。」
しばらく考えた。
「話せ。やっぱり気になるからな。」
覚悟を決めたらしい。ただ、黒目は落ち着きがなかった。小刻みに動いている。かなり苦手らしい。
「そこまで言うなら、話しますよ。いいんですね?」
「あ、あぁ。」
「さっき、ポルターガイストがあったんです。」
「ポルターガイスト?なんだ、それ?」
「知らないんですか?物が勝手に飛んだり、変な音が鳴ったりて言うやつですよ。」
社長は青ざめている。
仕事場に入るなり、社長が聞いてきた。
「なんですか?」
「さっき俺がいない間に、何かあったのか?」
ドキリとした。もしかしたら見られたかもしれない、そう思うと冷静ではいられなかった。
「ん?やっぱり何かあったのか?」
自ら告白したようなものだ。なんとか誤魔化さなければダメだ。せっかく得た信頼を失ってしまう。
「いや、何もないですよ。」
「何もないって・・・。今のお前の態度はそうじゃなかったろう?」
言い訳出来ない。それでも言い訳しなければならない。
「そうですね・・・。」
「ほら、やっぱり何かあったんじゃないか!」
「でも、こんな事言っていいんだか・・・。」
覚悟を決めた。彼女との事を正直に言おう。こんな短い時間で、うまい嘘を思いつくなんて無理だ。
「話せ。いいから話せ。」
「わかりました。」
汗が滲む。
「実は・・・。」
仕事場の硝子に、僕の顔が映っていた。なんて顔をしているのだろう。
「あっ!」
そうだ。これだ。
「いったいどうした?急に大声あげて?」
「あ、いや、何でもないです・・・。」
「じゃ、話を続けてくれ。」
「わかりました。」
一気に気持ちが楽になった。
「あの社長・・・。心霊の類いって信じる方ですか?」
「なんだよ、藪から棒に。」
「いいから。どうなんですか?」
顔は苦手だと言っている。うまくいけば話さなくてすむかも知れない。
「そりゃ、好きじゃないけどな。何かあったってのは、その類いの話なのか?」
「そうです。」
しばらく考えた。
「話せ。やっぱり気になるからな。」
覚悟を決めたらしい。ただ、黒目は落ち着きがなかった。小刻みに動いている。かなり苦手らしい。
「そこまで言うなら、話しますよ。いいんですね?」
「あ、あぁ。」
「さっき、ポルターガイストがあったんです。」
「ポルターガイスト?なんだ、それ?」
「知らないんですか?物が勝手に飛んだり、変な音が鳴ったりて言うやつですよ。」
社長は青ざめている。