( 新撰組 * 恋情録 )

 「 仕方あるまい‥俺達に逆らうと
    どうなるか、自分の身で
         体感するが良い‥! 」

 追い付いた浪士はそう言いながら
 差していた刀を抜き払った。

 ( どうしよう、どうしよう‥! )

 殺される‥――!

 またもや死を覚悟して
 固く目を閉じたその刹那。

 ―――ザシュッ‥

 肉が斬られる不快な音と
 浪士の断末魔。

 「 ‥おい、無事か? 」

 そして、誰かのそんな声が
 聞こえたところで、
 あたしは意識を手放した―‥
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