( 新撰組 * 恋情録 )

 夕暮れの橙に染まる " それ " は、
 紛れも無く愛しい人の寝顔。

 「 馬鹿‥やろ‥う 」

 言いようの無い安心感と脱力感に
 襲われた俺は、溜め息を一つ零してから
 凜咲の額に 自分のそれを
 こつん、とぶつけた。

 「 ん‥ 」

 それから、丁寧に涙の跡を
 拭ってやる。

 「 土‥方‥さん‥? 」

 それから。





 「 ! 」





 ――‥また見付ける事の出来た
 愛しい人を、強く強く抱き締めた。

            ・・→ 凜咲side
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