ヒーロー フロム ザ アトランティス





「まだよく理解できないが、とにかく驚いた。どれ、よーく顔をみせておくれ」


ジャックが半信半疑の顔で言った。



「孫が生きていたなんて奇跡ですよ。それも12年も経ってからやっと・・・。無事に帰ったんだから、アトランティスでもレムリアでも、どこからでもかまわないわ」


メアリーはぽろぽろ涙を流した。



「ハク、もう一度プールで泳いでみてくれんか?」



「お安い御用だよ、おじーちゃん」



水しぶきをあげ飛び込むと、ハクは魚のように泳ぎ出した。



「素晴らしく速いのは認めるが、地上のどの泳ぎにも当てはまらんな。しかし、大丈夫だ。フォームなんぞすぐ教え込める」



ジャックはハクの水かきを見て、良くないことを考え始めていた。
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