天国からのメール
「貴様!お前は貴様じゃ!」


急に関西弁っぽくわけのわからないことを言う竜太。


「さ・と・し・ちゃーん」


「あーもう、わかったよ!」


「さすが、聡!」


竜太の変なノリに付き合っていられず、しぶしぶオーケーする聡。


「お前ら、もし無人島に漂流することになっても、食べ物分けてやんねぇからな!」


慎一、和樹を睨みつけて言う竜太。


「まぁ、漂流しないけどね……」


ボソッと呟く慎一。


ホテルに着くとロビーで、慎一、和樹は八○五号室、聡、竜太は八○六号室の部屋の鍵を受け取る。


慎一と和樹に「じゃ、またな」と言って部屋に入った竜太と聡は、とりあえず布団に転がった。


「あー!とうとう来たなー!」


「そうだな!」


「ちょっと俺、トイレ!」


そう言って、トイレに行く竜太。


その隙に、携帯電話を開いて綾にメールを送った。


『ゆっくり綾とメールしたいから、一人部屋がよかったな。』


『まぁ、私のことなんて気にしないで。』


そう言われると、ますます気になってしまう。


そのとき、竜太がトイレから戻ってきた。急いで携帯電話をしまう聡。


「おー!ちょっと見てみろよ、聡!」


カーテンを開けて、竜太が言う。


「なんだよ?」


窓から外を見ると、街灯がとてもキレイに輝いている。


「おぉー……」


「な?キレイだろ?」
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