天国からのメール
「どうも初めまして、ILAST ROCKです!今日は全国大会と言うことで、やってまいりました!」


音の中で喋るボーカル。


「今日はレコード会社の偉いオッサンに見てもらうのではなく、お客さんたちに、僕らの音楽を伝えるためにやってきました!聞いてください、俺たちの音楽を!」


それと同時に、曲が始まる。


リハーサルのとき以上にすごい演奏、パフォーマンス。


小さなフレーズミスは気にせずに暴れる。


「おぉーすげー、こいつら、演奏もトークもロックだなー」


和樹が言う。


「見ろ聡、これだよ!これがロックだよ!」


竜太が言う。


「あぁ、そうだな。やっぱ音楽はこうだよな!」


聡が返す。


「ありがとうございます!」


ボーカルの声に、大きな拍手が起こる。


至るところで、「凄かったなー」「今の、何て言うバンド?」と言う声が聞こえる。


「続きまして八組目、マーブル!」


メンバーが登場すると同時に、何も言わず曲を始める。


やはり、圧倒的。


「どうやら強敵は、このバンドとさっきのバンドらしいな」


和樹が言う。


「そうだね。僕たちも、頑張ろう」


慎一が言う。


「おう。そろそろ戻って、準備するか」


竜太の言葉で、四人は再び控え室に戻る。


戻った四人は、それぞれ楽器を取り出し、軽く確認する。
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