天国からのメール
(あっ、見て、聡!星すごくキレイだよー!


ホントだね。


また来よーね!


うん、フフフ……なぁ、綾?


うん?


俺、いつか絶対メジャーデビューしてみせるから。


うん!楽しみにしてる!


なんだよ、適当に返事しやがって。


えぇー、本気だよー。


アハハ……)


「綾が死んで……明日で、丁度二年か……」


聡はボソッと呟いた。そのとき、聡の視界に『占い』という文字が入った。


「占い……?」


ダンボールにただ淡白に『占い、千円』と書かれた黒い服の老婆、黒い机の占いは、どこか見覚えがあった。


「もしかして……」


聡はゆっくりと占い師に近づいた。それに気づいた占い師の老婆は、聡を見た。


「占いどうかね?一回、千円だよ」


老婆が少し笑って言う。


「やっぱり……」


間違いない。少し特徴のある変な言葉遣いといい、服装といい、あのときの老婆だ。


そう確信した聡は、大きなため息を一つしてゆっくりと口を開いた。


「覚えてないのか?」


「え?」


老婆は聡の顔をまじまじと見る。


「あっ!お前さんは……二年前……」


「思い出したか……」


「す、すまんかった……わしは、ただ……」
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